英語汁 / Eigo-jiru

【前置詞+関係代名詞】[例文多数アリ] はこうやって覚える!《英語汁 第21号》



どうも コンカズ (@konkazuk) です 。


英語のスピーキングでは、避けて通ることのできない関係代名詞。

その用法の中でも「前置詞+関係代名詞」のカタチを発見した瞬間、“見なかったふりモード” をキメる人は、結構いるのではないのでしょうか?

“見なかったふりモード“ って、ひでぇ話だよな。俺は少なくとも、勘でとりあえず何かブチ込んでるぜ。”in” とか“with” とか…

勘でやってるんやったら、向き合っていないのと大差ありません。


というわけで、ここでは前置詞が、どんな経由で関係代名詞の前に出現するのか?いつ「前置詞+関係代名詞」のカタチが使われるのか?ってのをヤっつけていきます。

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関係代名詞とはナンぞや?(再び!)

image by Israel Palacio

しつこいようですが、関係代名詞とはなんゾや?ってのを、ここでもう1度説明しておきます。


まず初めにおさえておかなければならない事実として、英語という言語は日本語と違い、

「あれがその犬だ!」
”That’s the dog!”



という感じで、まず文章の軸となる部分を先に述べた後、

「そいつは、以前わたしの鼻に噛みついたことがある。」
”It has bitten my nose before.”



というような、はじめにカマした文章に登場する名詞または目的語の、情報や説明を後から足していく形で文章が組み立てられていきます。

👉 “That’s the dog that has bitten my nose before.”


image by Matthew Henry


ここで全体の文章を、それぞれ日本語の言い方、英語の言い方と、両方とも日本語で書いて見比べてみると、文の組み立てかたの違いがクッキリと見えてきます。

日本語 

「あれが、以前わたしの鼻に噛みついたことがある犬だ。」


英語

「あれがその犬だ。+ そいつは、以前わたしの鼻に噛みついたことがある。」



そして、この英語の1節目の「その犬」と2節目の「そいつは」をくっつけて一つの文章にする役目をするのが「関係代名詞」にあたります。

それゆえに、関係代名詞を攻略するのは、英語を話す上で避けては通れない、と言うのもまた事実です。


前置詞+関係代名詞

image by umberto


まず進めていく前に、ここに「グッドニュース」があります。

関係代名詞にはズラ〜っと、”who”, “whose”, “whom”, “that”, “whose”, そして “what” が使用されますが、この 「前置詞+関係代名詞」のカタチに使われるのは、

基本 ”which” と “whom” のみ

となります。


イェ〜イ!

というわけで見ていきましょう。

前置詞+”which”

image by Florian Klauer

まず、「前置詞」 “preposition” というのは「目的語」(=動詞が表す行為の対象)“object” に対する「記号」みたいな感じで、

in the box”, “at the station”, “to the hospital”, “on the bus”

というように、“object” の前につけられますよね。

こういったpreposition +object” の形は、英語で prepositional phrase そして日本語で「前置詞句」と呼ばれるわけですが、まずは、これをひとつの ”カタマリ“ として捉えてください。



それでは、説明のために例文に入っていきます。


例 1)

I watched a movie. 
               +
The main character killed himself in the end in the movie. 

「私はひとつの映画を見た。」
    +
「主人公は、その映画の中で最後に自殺した。」



まず最初に「映画を見たぜ!」ってのをカマした後、それに関する情報「主人公が最後に自殺した」ってのを、関係代名詞をはさんで組み立ていくわけですが…


このままだと、なんか分かりづらいというか…
イヤな感じですよね。w


じゃあ、今度はこれらをつなぐとしたらどうでしょう?


I watched a movie. 
              +
In the movie, the main character killed himself in the end. 

「私はひとつの映画を見た。」
      +
その映画の中で、主人公は最後に自殺した。」

英語でも日本語でも、こうすれば ”movie” 同士が近くなって、つなげやすそうじゃないですか?

「その映画の中で」“in the movie” の部分が、先ほど説明した”prepositional phrase” にあたります。


このように、はじめの文章の目的語である “movie” に、2番目の文章の “the movie” を “prepositional phrase” ごと前に持ってきて近づけるわけです。


あとは簡単です。



関係代名詞 “which” は、前置詞が示す「目的語」にとって変わるので、「前置詞句」の中の “the movie” と取り替えて…


I watched a movie
               +
In which, the main character killed himself in the end.


👉 I watched a movie in which the main character killed himself in the end.


「私は、主人公が最後に自殺する映画を見た。」


となるわけです。

ちなみに、関係代名詞(前置詞から始まるものも含む)をアタマとする節は、日本語で「関係詞節」、英語では、”relative clause”と呼ばれます。


image by Tobias Brunner

もう何個か例文いっときましょうか。




例 2)


This is the vintage jazz guitar. 
                     +
Paul paid nearly £10,000 for this.

「コレがそのヴィンテージのジャズギターだ。」
        +
「ポールはこれ(ジャズギター)に1万ポンド近く払った。」



先程と同じように、まず「こいつが、そのヴィンテージのジャズギターだぜ!」とカマした後、じゃあそのジャズギターのストーリーはなんだ?っていう情報を加えていきます。

まずは、1番目の文章のケツにある「ヴィンテージのジャズギター」に、2番目の文章内で、そのジャズギターを指す “this” を、”prepositional phrase” ごと前に持ってきて近づけると…



This is the vintage jazz guitar. 
                      +
For this, Paul paid nearly £10,000.

「これがそのヴィンテージのジャズギターだ。」
         +
これに、ポールは1万ポンド近く払った。」



そんでもって、関係代名詞 “which” と「前置詞句」の中の “this” と取り替えて…



This is the vintage jazz guitar
                      +
For which, Paul paid nearly £10,000.




👉 This is the vintage jazz guitar for which Paul paid nearly £10,000.


「これが、そのポールが1万ポンド近く払って購入したジャズのヴィンテージギターだ。」



となります。



先へ進みます。        


次の例文は短い文章なので、日本語訳は最初から ”prepositional phrase” が前にきてしまっていますが… とりあえず見ていきます。

例 3)


It was a silly question.
             +
There was no answer for it.


「それはバカげた問題だった。」
      +
「それ (問題) には答えがなかった。」


2番目の文章の「問題」を指す代名詞である “it” を、 “prepositional phrase” ごと前に持ってきて



It was a silly question.
              +
For it, there was no answer.


「それはバカげた問題だった。」
      +
それには答えがなかった。」



“it” を “which” と置きかえて…




It was a silly question.
              +
For which, there was no answer.


👉  It was a silly question for which there was no answer.

「それは、答えがないというバカげた問題だった。」



となります。

image by Ralph Nas





例 4)


No women could stand the cold weather.
                          +
Jane is accustomed to cold weather
.


「どの女性もその寒い天候に耐えられなかった。」
         +
「ジェーンは、寒い天候に慣れている。」



今回は、両方とも “cold weather” なんで、分かりやすいですね。 ここでも “prepositional phrase” ごとアタマに持ってきて…



No women could stand the cold weather.
                        +
To cold weather, Jane is accustomed. 


「どの女性もその寒い天候に耐えられなかった。」
         +
その寒い天候に、ジェーンは慣れている。」



“cold weather” を “which” と置きかえて…




No women could stand the cold weather.
                        +
To which, Jane is accustomed. 


👉 No women could stand the cold weather to which Jane is accustomed.

「ジェーンにとってはどうってことないその寒い天候に、どの女性も耐えられなかった。」


という感じですかね。

image by Frank Winkler


次の例は… 見た目がちょっとややこしいかもしれません。w



例 5)



She didn’t show up on the date.
                       +
We agreed on the date for the next meeting. 

「彼女はその日、姿を現さなかった。」
        +
「わたしたちは、次のミーティングをその日に行うことに同意した。」



両方の文章に “on” がついているので、混乱するかもしれませんが、”the date” 同士を近づけます。

ここでも “prepositional phrase” ごとアタマに持ってきて…



She didn’t show up on the date.
                    +
On the date, we agreed for the next meeting. 


「彼女はその日、姿を現さなかった。」
        +
その日に、わたしたちは次のミーティングを行うことに同意した。」


“the date” を “which” に置きかえて…


She didn’t show up on the date.
                       +
On which, we agreed for the next meeting. 


👉 She didn’t show up on the date on which we agreed for the next meeting.

「彼女は、私たちが次のミーティングを行うことに同意したその当日に姿を現さなかった。」

はじめの節の ”on” は、”the date” にかかって、“on the date” 「当日に」という意味で使われているのに対して、2番目の節の “on” は、”agree”という動詞をその対象「目的語」に引き合わすために使われている。

前置詞+”whom”

image by Serge Brylev


それでは 前置詞+whom” の方に入っていきますね。

正直 “whom” の方は、「目的語」が「人」とわかっている分だけ、対象を見つけやすいので、感覚的には 前置詞+”which” より簡単にいけると思います。

ちなみに ”whom” の使い方は、英語汁《第20号》で解説しているので、思い出せない方は、参考までにどうぞ。



何はともあれ、例文を見ていきましょう。

 

例 1)

Sonny Rollins is a great saxophonist.
                     +
I was lucky enough to have a chance to talk to him
a few years ago.


「ソニー・ロリンズは偉大なサックス奏者だ。」
          +
「私はラッキーなことに、何年か前に彼と話す機会にめぐまれた。」



それではここでも、前置詞+”which” の場合と同じように進めていきます。

まず、はじめの文章に登場する “a great saxophonist” に、2番目の文章の中で「目的語」である “him” を “prepositional phrase” ごと前に持ってきて近づけます。


Sonny Rollins is a great saxophonist.
                    +
To him , I was lucky enough to have a chance to talk a few years ago.


「ソニー・ロリンズは偉大なサックス奏者だ。」
         +
彼と、私はラッキーなことに、何年か前に話す機会にめぐまれた。



それでもって、”him” と “whom” 、とっかえて…


Sonny Rollins is a great saxophonist.
                        +
To whom, I was lucky enough to have a chance to talk a few years ago.




👉 Sonny Rollins is a great saxophonist, to whom I was lucky enough to have a chance to talk a few years ago.


「ソニー・ロリンズは、偉大なサックス奏者ですが、ちなみに私はラッキーなことに、何年か前に彼と話す機会にめぐまれました。」



はい。ここでちょっと疑問を持った人はいないでしょうか?



はじめの文章内の、”Sonny Rollinsa great saxophonistは同義語と捉えてよいですよね。

それでは、「関係詞節」を “Sonny Rollins” にくっつけてはダメなのか?

全然オッケーです。👌



構造を見てみると…


Sonny Rollins
        +
To whom, I was lucky enough to have a chance to talk a few years ago.

        +
is a great saxophonist.



👉 Sonny Rollins, to whom I was lucky enough to have a chance to talk a few years ago, is a great saxophonist.

「ソニー・ロリンズは、ちなみに私はラッキーなことに、何年か前に彼と話す機会にめぐまれたのですが、偉大なサックス奏者です。」

image by Michael Gaida



次の例文いきます…


例 2)

Jack is actually a dirty old man.
                      +
Everybody seems to pay respect to him.


「ジャックは実際のところ、いやらしいクソジジィなんです。」
          +
「誰もが彼に敬意を払っているみたいだ。」



はい。

先程の例文と同じように、ここでも、はじめの文章の “Jack” と “a dirty old man” は、同義語ととれますよね。

それでは、先ほどと同じように、「関係詞節」を “Jack” と “a dirty old man” の両方にくっつけられるのか?

答えは “No” です。



理由はというと、

誰もが敬意を払っているのは、「表向きのジャック」であり、彼の正体である「いやらしいクソジジィ」ではないからです。

“a dirty old man” の後にくっつけてしまうと、「いやらしいクソジジィ」に誰もが敬意を払っていることになってしまうので、文章のニュアンスが変わってきてしまいます。


ということで…

まずは、2番目の文章内にある “him” を “prepositional phrase” ごとその文章のアタマに持ってきた後、出来上がったその関係詞節を、”Jack” の後にくっつけます。


Jack
  +
To him, everybody seems to pay respect.

                  +
is actually a dirty old man.


「ジャック」
  +
彼に誰もが敬意を払っているみたいだ。」
                    +
「は、実際のところ、いやらしいクソジジィなんです。



“him” と “whom” を、とっかえて…


Jack 
   +
To whom, everybody seems to pay respect

                +
is actually a dirty old man.


👉 Jack to whom everybody seems to pay respect is actually a dirty old man.


「誰もが敬意を払っているように思われるジャックは実際のところ、いやらしいクソジジィなんです。」



となります。

image by David Underland


まだまだいきますよ。


例 3)


Jamie is one of the architects. 
                   +
I was associated with
them in one project.


「ジェイミーはその建築家たちのうちの一人だ。」
          +
「私はあるプロジェクトで、彼らと共に仕事をした。」



「建築家たち」を指す、2番目の文章の「彼ら」を「前置詞句」 ”prepositional phrase” ごとアタマに持ってきて…



Jamie is one of the architects. 
                  +
With them, I was associated in one project.


「ジェイミーはその建築家たちのうちの一人だ。」
          +
彼らと共に、私はあるプロジェクトで仕事をした。」



代名詞の “them” を “whom” と取っ替えて…



Jamie is one of the architects. 
                   +
With whom, I was associated in one project.


👉  Jamie is one of the architects with whom I was associated in one project.


「ジェイミーは、私があるプロジェクトで仕事を共にした建築家たちのうちの一人だ。」



最後にもう1つだけ…




例 4)


The doctor is currently busy with talking to his sister.
                    +
I was introduced to him by h
er


「その医者は今、彼の妹との会話で忙しい。」
         +
「私は、彼女よって彼に紹介された。」



まず、まず、「前置詞句」 ”prepositional phrase” を 2番目の文章ののアタマに持ってきて「関係詞節」”relative clause” を完成させます。



The doctor is currently busy with talking to his sister.
                    +
By her, I was introduced to him. 


「その医者は今、彼の妹との会話で忙しい。」
         +
彼女によって、私は彼に紹介された。」




“whom” と “her” を取っ替えて…


The doctor is currently busy with talking to his sister.
                    +
By whom, I was introduced to him.


👉  The doctor is currently busy with talking to his sister by whom I was introduced to him.


「その医者は今、僕を彼に紹介してくれた彼の妹との会話で忙しい。」



「前置詞+関係代名詞」のカタチはどんな時に使われる?

image by Gerd Altmann

 
”preposition + relative pronoun + definition (前置詞+関係代名詞 + 定義) で検索(2022年4月現在)してみると、トップに出てくる “Education First” というサイトに、次のことが書かれています。

In everyday English, the preposition is normally placed at the end of the relative clause and the pronoun may be included or omitted. In formal English, the preposition is placed before the relative pronoun, and in this case the pronoun cannot be omitted.



これに少し言葉を加えて日本語に訳すと…

「日常英語では、前置詞は通常、関係詞節(前の章までの例文で、1つの文章につなげられた後の関係代名詞をアタマとする節の部分)の最後に配置され、その関係代名詞も文章の中に含んだり、省かれたりする。公式の場で使われる英語では、前置詞は関係代名詞の前に置かれ、この場合、その関係代名詞を省略することはできない。



上に書かれた “Education First” による定義からも分かるように、「前置詞+関係代名詞」のカタチは、一般的な機会では使われません

反対にフォーマルな場面でのスピーチ、または論文や説明書などに使われる傾向があります。


よって日常的に使ったり、耳にしたりするカタチではないということが理解できます。

前置詞を関係代名詞の前に置かないと文法的に成り立たない、という何か特別な文型が存在するというわけではなく、実際は、前置詞を関係代名詞の前に置かずに、普段のカタチで表現することが可能な場合がほとんどです。

フォーマルなカタチから、カジュアルなカタチに

image by Pawel Czerwinski


今までの例文を何個かピックすると…


1)

 This is the vintage jazz guitar for which Paul paid nearly £10,000.

「これが、そのポールが1万ポンド近く払って購入したジャズのヴィンテージギターだ。」


この「前置詞+関係代名詞」のカタチは、 ”prepositional phrase” を2番目の節のアタマに持ってきた時に出来上がるものですが、次のように、前置詞を置いてきぼりにしたカタチにすると少しだけ「フォーマル度」が下がります


👉 This is the vintage jazz guitar which Paul paid nearly £10,000 for.



そして、この “which”  “that” に置き換えると、さらに「フォーマル度」が下がり、日常会話レヴェルに近づきます。

👉 This is the vintage jazz guitar that Paul paid nearly £10,000 for.



さらに、この ”that” を省略すると、一番カジュアルなカタチとなります。

👉 This is the vintage jazz guitar Paul paid nearly £10,000 for.



次いってみましょうか…



2)

She didn’t show up on the date on which we agreed for the next meeting.

「彼女は、私たちが次のミーティングを行うことに同意したその当日に姿を現さなかった。」



先ほどと同じように、この文章の「フォーマル度」を少し下げるには、”prepositional phrase” の前置詞を置いてきぼりにしたカタチにして…


👉 She didn’t show up on the date which we agreed on for the next meeting.



さらに日常会話レヴェルの文章にするには、“which” の代わりに “that” を用いて…

👉 She didn’t show up on the date that we agreed on for the next meeting.



最後にこの ”that” を省略すると… 

👉 She didn’t show up on the date we agreed on for the next meeting.


という感じで一番カジュアルなカタチとなります。

image by Ricardo Gomez



3)  

Jamie is one of the architects, with whom I was associated in one project.

「ジェイミーは、私があるプロジェクトで仕事を共にした建築家たちのうちの一人だ。」




前置詞を置いてきぼりにしたカタチにして「フォーマル度」を少し下げると…

👉 Jamie is one of the architects whom I was associated with in one project.



“whom” の代わりに “that” を用いて日常会話レヴェルに…

👉 Jamie is one of the architects that I was associated with in one project.



さらに “that” を省略して「カジュアル」に…

👉 Jamie is one of the architects I was associated with in one project.

“that” が使えない、または、省略できない場合

image by pixa pexel

はい。例外あります。

《英語汁 第19号》で説明しましたが、インフォーマルな会話の際には、ほぼ全て “that” でイケるのですが、1つだけ “which” しか使えない場合があったのを覚えていますか?

文章の中で、2番目にくる節 “relative clause” をたいていの場合は「ちなみに…」とはじめることができ、その節を省略しても文章全体として意味をなす場合には、“that” を用いることも、省略することもできません。

この、日本語で「非制限用法」と呼ばれるnon-defining“ な節は、コンマで区切られる、または、はさまれます。



例えば、1)


This is the vintage jazz guitar for which Paul paid nearly £10,000.

「これが、そのポールが1万ポンド近く払って購入したジャズのヴィンテージギターだ。」


という文章を「これがその〜なギターだ。」という文章から少しニュアンスを変えて、



Paul bought a vintage jazz guitar, for which he paid nearly £10,000.

「ポールはヴィンテージのジャズギターを購入した、ちなみに彼はそのギターに1万ポンド近く払った。」


とすると、ポールが「ヴィンテージのジャズギターを購入した」ってのが、根本的なニュースであって、それになんぼ払ったかは、付属的な情報ですよね。


この文章を、

👉 Paul bought a vintage jazz guitar, which he paid nearly £10,000 for.

とするところまでは可能ですが、

この “which” の代わりに “that” を置くことはできませんし、省略することもNGです。




Sonny Rollins is a great saxophonist, to whom I was lucky enough to have a chance to talk a few years ago.

「ソニー・ロリンズ、ちなみにラッキーなことに、私は何年か前に、彼と話す機会にめぐまれましたが、は、偉大なサックス奏者だ。」


この文章も、ソニー・ロリンズが「偉大なサックス奏者である」という事実を説明するのに、あなたが彼と会って話す機会に恵まれたのは、補足的な情報ですよね。


ということで、前回と同様、

👉 Sonny Rollins is a great saxophonist, whom I was lucky enough to have a chance to talk to a few years ago.

とするところまでは可能ですが、 “whom” の代わりに “that” を置くことはできませんし、省略することもNG となります。


image by Fauzan Saari


というわけで、今回は以上となります。


「前置詞+関係代名詞」のカタチを理解するのに、役に立てたのであれば幸いです。

1つ言えることは、正直なところ「前置詞+関係代名詞」のカタチを含んだ1つの文章に組み立てて話せるようになるためには、ただ読んでいるだけでは難しいです。


実際に声に出して、自分で1つの文章として組み立てる努力をしなければ、単なる知識として一時的に頭に入るだけで、そのうち消えてしまいます。


というわけで、ここにあげた例文も、声に出して考えながらやって進めることをオススメします。



関係代名詞には、色々とややこしいルールが存在しますが、スピーキングをするにあたって必要不可欠なところなので、頑張ってモノにしていきましょう。

それではまた。

コンカズ

*この記事の英語ヴァージョンは 👉 こちらから

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