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ルイアームストロング – サッチモ  【My life in New Orleans】《英語で本を読もう! その③》



どうも、コンカズ (@konkazuk) です 。


今回の “英語で本を読もう !” はこちら…!!! 👇

image from Amazon.co.uk


ルイ・アームストロングによる、

サッチモ / “My life in New Orleans”


Autobiographyってことで、この本はいわゆる彼自身によって書かれた「自叙伝」。


内容自体は、むずかしいことが書かれているわけではないので、初心者〜中級者レヴェルの英語力でも、頑張ったら読み切れると思います。

僕の経験から言わせてもらえば「自伝」タイプの本は、基本的に楽しく読めるものが多いです。



英語初心者レヴェルであっても、あなたが特にその人物に対して興味があるのであれば、この「自伝ジャンル」辺りからガンガン攻めていったら、洋書を早く攻略できるようになると思います。 

この「マイ・ライフ・イン・ニューオーリンズ」も、スイングジャズや、ルイ・アームストロングに興味がある方には、オススメです。

それでは、いってみましょう。

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ニューオーリンズでの生活

image by mana5280


他の音楽と同様、ジャズも生まれてから、時代とともにいろんなスタイルに変化していったわけですが、21世紀に生まれた方達には、一体ジャズという音楽がどのように映っているのでしょうか?

僕がルイ・アームストロングの音楽に初めて触れたのは、まだ小学生の頃。

当時、車のコマーシャルソングとして流れていた ”What a wonderful world”(邦題で「この素晴らしき世界」)ってタイトルの曲(ベトナム戦争においての反戦ソングとして有名)で、これが印象に残っている理由は、やっぱり彼のあの温かみのある独特な声のせいですね。

この曲がリリースされたのは1968年との事ですが、今回のこの自叙伝の内容は、彼が世界的に有名なジャズミュージシャンになるかなり前の話。


彼が、メンターとして慕っていたコルネットプレイヤーのジョー・オリバーに招かれて、1921年にシカゴに出てくる前まで過ごしていた、彼の生まれ故郷であるルイジアナ州の「ニューオーリンズ」での暮らしについて書かれたものです。

image by Robinson Hatsukari Morgan


ジャズミュージシャンでは、僕は他にも、ビリー・ホリデイ や マイルス・デイヴィス、チャーリー・ミンガスによる自叙伝もこれまでに読んでいるのですが、ルイ・アームストロングによるこの自叙伝が、中でも一番「健康的」と言うか、「前向き」なエナジーを読者に与えてくれる感じがしますね。

読み終えた後に、何か ”すがすがしい感じ” が残って「あぁ、自分もガンバらなくっちゃ。」っていう気持ちにさせてくれます。


(たしか、ビートたけしの「漫才病棟」を読み終えた時も、おんなじような気分になった記憶がありますね。)



初期の出来事をスーパー乱雑にまとめると…

  • 両親の仲が悪く、幼少時代はおばあちゃんに育てられ、生活が落ち着いてきたと思ったら、突然オカンが病気と知らされ、一緒に住むことに…
  • 次に、路上で銃をぶっ放して警察に捕まり、刑務所にぶち込まれると、更生施設の中でコルネットの吹き方を学ぶ。
  • 施設から出ると、昼間は一日中炭鉱で働き、夜は8時から朝の4時まで、乱闘が日常茶飯事に起こる、娼婦や博打打ちがたむろするホンキートンクで、狂ったようバンドで演奏。



自分の好きな演奏ができるなら、貧困を含むその他のトラブルはトラブルとさえ思わないこのアティチュードは、正直言って敬礼モンです。


物質的にも何かと色々そろっている今の世の中で、些細なことが起きても、文句をたれるのが普通になってしまっている現代人が見習わなくてはならないところですね。

image by Marcos Perez

常にポジティヴで、人生を冒険と捉えながら楽観的に生きることの大切さが、本の至るところから伝わってきます。


サッチモ自身による地元キャラの描写

image by Nathan Bingle


この本が面白い理由の一つに、「登場人物のキャラクターの濃さ」っていうのが挙げられると思います。

ケンカと酒まみれの、それこそいろんなキャラが登場しますが、僕が好きな部分を2箇所ほど、ここにあげておきます。

ドラマーのブラック・ベニー

酒をみんなで回して飲む機会に、こいつに一番先に渡してしまうと、一滴も残らず飲み干したのち、空になったものを次に回す。(しかもケンカ強いので、誰も何も言えない。w)

We figured Benny might act like the guy who brought a bag of oranges to a sick friend in the hospital and ate them all himself while he sat by the bedside.


👉 僕たちは、ベニーって男は、病院に病気の友だちのためにオレンジを持って見舞いに訪れ、ベッドの横にいる間に、見舞いのオレンジを全て自分で平らげてしまうようなヤツだと理解した。

この場面のこの人物描写、天才ですね。



結婚相手のデイジー

無教養で、嫉妬深い事この上なく、サッチモの新しい帽子をハサミで切り刻んだり、レンガを投げつけるなど、すぐにケンカを始めてしまう奥さん。

彼女との関係を表す描写で…

A man has to know something, or he will always catch hell. But Daisy did not even read a newspaper or anything enlightening. Luckily, she was a woman, and good-looking chick at that. Looks make all the difference in the world, no matter whether a woman is dumb or not. So we made it up and toughed it out together a little while longer.


👉 男は無知でいると、いつも地獄をつかむ事になる。とにもかくにも、デイジーは新聞や啓発的なものさえ一切読まなかった。

幸運にも彼女は女性、しかもルックスの良い女だった。女が間抜けだろうが、そうでなかろうが、結局のところルックスが全てを決めてしまう。

だから、こんなキッツイ女とも、もうしばらく続けることになってしまったのだ。

いやぁ、イタイですね。w


他にも、サッチモは、彼の母親 “メイアン“ を尊敬し、そしてすごく大事にしていたようですが、このメイアンさんが、サッチモが成人した際に、地元の知ってる全てのホンキートンクをハシゴしながら、一緒に酔い潰れるまで飲み歩く、っていうシーンは、すごく印象的でした。


image by David Mark



ちなみに ”ルイ・アームストロング” のあだ名が「サッチモ」となったのは、彼の口の大きさに由来します。

実は、この英語のスペリングの ”Satchmo” は、”satchel-mouth” (スラングで「口の大きな人」の意味)のショートヴァーションで、”satchel” 自体は、「通学用のカバン」を意味します。


この本の内容の時点では、まだ若い彼は ”サッチモ” として知られておらず、”Dipper-mouth / ディッパー・マウス” のあだ名で通っており、これもまた「口の大きな人」を意味します。w 
ちなみに ”dipper” は、「ひしゃく」の意味です。


“ルイ・アームストロング“ のおすすめアルバム

image from Wikipedia

ついでながら、この場を借りて、僕が好きなサッチモのアルバムをここで3枚ほど、あげさせていただきます。

Louis Armstrong plays W.C.Handy

まずはこちらの「Louis Armstrong plays W.C.Handy」

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「ブルースの父」と呼ばれる、作曲家 でトランペッターでもある ”W.C.ハンディー” の曲を集めて演奏されたアルバムです。

一曲目の「セントルイス・ブルース」は、たくさんのブルースアーテイスト、そしてチャック・ベリーなんかも取り上げているので、知っている人も結構いるのでは?

個人的に好きなナンバーは、”Long Gone” と “Beale Street Blues” ですかね。

たくさんの名曲が、彼の歌声と演奏で聴ける素晴らしいアルバムです。

Satch Plays Fats

image from Amazon.co.uk

続いてはこちら、「サッチ・プレイズ・ファッツ」

エイント・ザット・ミスビヘイビング” や、”ハニー・サックル・ローズ” などの名曲を世に出した、ジャズピアニストで作曲家、“ファッツ・ウォラー” のナンバーを演奏したもの。

“ブラック・アンド・ブルー” っていう、生まれながら持つ自分の皮膚の色のために、人種差別を受ける悲しさを歌った、悲痛なナンバーも入っていますが、この曲を除いてはサッチモの憂いに満ちたヴォーカルがあなたを満たしてくれます。

サッチモが歌うと、自然と曲に魔法がかかって、ピアノの音までもが、さわやかにしたたる綺麗な水の音のように聞こえてしまうのは、僕だけでしょうか?


女性ヴォーカリストの“ヴェルマ・ミドルトン”との掛け合いも素晴らしく、リラックスさせてくれる一枚です。

Ella and Louis

image from Wikipedia

最後は「ジャズの女王」こと、“エラフィッツ・ジェラルド“ との共演、「エラ・アンド・ルイ


サッチモも素晴らしいですが、エラフィッツ・ジェラルドのこの声は、なんかもう、宝石みたいですね。w


この二人の共演は、第2弾まであるのですが、この1枚目の方が個人的には好きです。


1曲目の ”キャント ウィー ビー フレンドズ?” って曲の終わり方、ビートルズが好きな方は何か気が付くところがあると思います。w

とにかくアルバムの初めから終わりまで、二人が楽しみながら歌っている雰囲気をすごく感じることができる、もうなんていうか心温まるアルバムです。


超ぜいたくな一枚と言って良いでしょう。

他にもデューク・エリントンとの共演アルバムや、ホット・ファイヴの頃の音源など、他にも挙げていったらキリがないので、ここではこの3枚ということで…

ちなみに、はじめに取り上げた ”What a wonderful world”「この素晴らしき世界」は、おそらく彼の後期の曲を集めたベストアルバムをチェックしたら、大体どのアルバムにも入っていると思います。



サッチモの声はハッキリしているので、彼のダミ声を楽しみながら、同時に英語の発音の聞き取りを楽しんでやるってのは、どうでしょうか?

というわけで今回の “英語で本を読もう” は、ルイ・アームストロングの自叙伝でした。


興味のある方は、こちらから購入できます。👇


それではまた。

コンカズ

*この記事の英語ヴァージョンは 👉 こちらから

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