どうも コンカズ (@konkazuk) です 。
今回は、いろんなところにトラップが潜んでいる関係代名詞の中でも「人」に関連した ”who”, “whose”, “whom” の3つを攻略していきます。
「人」以外にもって… ”who” と “whose” の使い方は、まだボチボチ記憶に残ってるから、この中で「人」以外にも使えるものがあるとしたら, “whom” あたりが怪しいかな?
う〜む。その気持ち… 分からなくはないけど、残念ながらハズレです。w
というわけで、いきなり正体をバラしてしまうと、実のところ ”whose” が犯人です。
この “whose” の使い方も含めて、とりあえず「人」関係の関係代名詞を、ここで全部スッキリさせてしまいましょう。
関係代名詞の基本 “who” の使い方
はい。
まずは、「人」に関連した3つの関係代名詞の中で、みなさんの記憶の中に一番残っているであろう “who” をサラッと見ていきます。
他の記事でも説明していますが、まず初めににおさえておくべき事実として、
英語という言語は、日本語と違って
「あれがその男だ。」 “That is the man.”
という感じで、まず軸となる文章を、先にカマしておいて、その後
「その男は私からサイフを奪った」 “The man stole my wallet.”
のような説明/情報を加えていく形で、文章が作られていきます。
そこでこの、後に続く説明/情報をメインの文章に加える際に、「接着剤の役割」を果たすのが関係代名詞となるわけです。
どんな「人」か?を説明する
1番目 (メイン) の文章の中で話されている「人」(人に関連した名詞/代名詞 = ”女性”、”消防士”、”友達”、”彼ら” なども含む)、そして、次に来るその「人」が主語になっている 2番目の別の文章を “who” を使ってつなげます。
簡単に言ってしまえば、2番目の文章の、主語「人」を ”who” と取っ替えてくっつけるだけです。
例 1)
That’s the lady.
+
She slapped my face last night.
👉 That’s the lady who slapped my face last night.
「あれがその女性だ。」
+
「彼女は、昨夜僕の顔を引っぱたいた。」
👉 「あれが、昨夜僕の顔を引っぱたいた女性だ。」
例 2)
I’ve got a friend.
+
He drinks a lot.
👉 I’ve got a friend who drinks a lot.
「僕には一人の友達がいる。」
+
「彼はたくさん酒を飲む。」
👉 「僕には一人の酒飲みの友達がいる。」
例 3)
I know the person.
+
She can help you.
👉 I know the person who can help you.
「私はその人を知っている。」
+
「彼女はあなたを助けることができる。」
👉 「私はあなたを助けられる人を知っている。」
“who” の使い方に関してはシンプルな手順なので、これらの例文を見ることによって、カンタンに理解していただけると思います。
スピーキング
文章の組み立て方を「スピーキング」という視点から考えるとすると、
”2つの文章をくっつけるというよりはむしろ、初めにカマした文章に関係代名詞を使って説明を足す”
というのが正しい感覚です。
というわけで、英語で話すのに慣れるまでは、まず「はじめの文章 + 関係代名詞 」まで、
That’s the lady who…
I’ve got a friend who…
I know the person who…
ってな感じで、
一気に言い切ってしまった後、その人が何者か?という部分を後で料理していくと、英語らしい文章の組み立て方が、身につきやすいです。
ちなみに、これらの “who” は、すべて “that” に置き換えることができます。そんでもって、今回の場合は “who” が「主語」の役割を果たしているので、省略は不可です。
関係代名詞 “whom” の使い方
続いて は、“whom” をやっつけてしまいましょう。
正直なところ、この “whom” は、少しかしこまったニュアンスを持っているので、日常会話で使われるのを耳にすることは、滅多にありません。
それでいて ”who” の「いとこのような存在」であるため、代わりに “who” が使用される、あるいは省略されてしまう場合がほとんど、というのが現実です。
とはいえ、
用法を理解せずに「アヤムヤ」な部分を残しておくのは、「スピーキング」において必要とされる「自信」“confidence” を構築するのにマイナスに働きます。
理解するのは簡単なので、ここでも例文を交えながら、パリッと吸収していきましょう。
はじめの文章内の「人」と、次に続く文章の主語との関係・接点をを説明する
関係代名詞を利用して、ここでも1番目 (メイン) の文章で言及されている「人」と、2番目にくる文章をくっつけるわけですが、”who” の時と何が違うかというと、
”2番目の文章において、1番目の文章で話されている「人」が主語になっていない”
というところです。
文章だと分かりづらい、という方もいらっしゃると思うので、さっそく例文を見ていきましょう。
例 1)
That’s the lady.
+
I have seen her in some movie.
👉 That’s the lady whom I have seen in some movie.
「あれがその女性だ。」
+
「僕は、その女性をある映画の中で見たことがある。」
👉 「あれが、僕がある映画の中で見たことがある女性です。」
例 2)
I’ve got a friend.
+
I met him at primary school.
👉 I’ve got a friend whom I met at primary school.
「僕には一人の友達がいる。」
+
「僕は、彼 (一人の友達) と小学校で出会った。」
👉 「僕には小学校で出会った一人の友達がいる。」
例 3)
He is the one.
+
She told him to go away.
👉 He is the one whom she told to go away.
「彼がその人です。」
+
「彼女は、彼 (その人) に立ち去るように伝えました。」
👉 「彼が、彼女が立ち去るように伝えた人物です。」
このような感じで、“whom” が用いられる場合は、
1番目の文章で言及されている「人」が、2番目の文章では主語としてではなく、”him“ や”her“ など代名詞の形となって、別の主語の動作の対象となる「目的語」にまわっており、代わりとなる関係代名詞 ”whom” は、その別の主語の前に置かれることになります。
「目的語」の代わりとして置かれる関係代名詞 ”whom” は、省略できる。
「目的語」の代わりとして置かれる関係代名詞 ”whom”は、少々堅苦しく聞こえるため、日常会話では省略される傾向にあります。
例えば先ほどの例文だと…
例 1)
That’s the lady whom I have seen in some movie.
👉 That’s the lady I have seen in some movie.
例 2)
I’ve got a friend whom I met at primary school.
👉 I’ve got a friend I met at primary school.
例 3)
He is the one whom she told to go away.
👉 He is the one she told to go away.
とすることができます。
日常会話では、”whom” の代わりに “who” が使われる。
メインの文章内で話されている「人」と、その「人」が「目的語」として登場している2番目の文章をつなげる場合に、「目的語」の代わりをつとめる関係代名詞には、実際のところ “whom” と “who” の両方を使うことができます。
したがって、先ほどの「省略する」場合と同じ理由で、
日常では、”whom” よりも “who” が使われる傾向にあります。
例 1)
That’s the lady whom I have seen in some movie.
👉 That’s the lady who I have seen in some movie.
例 2)
I’ve got a friend whom I met at primary school.
👉 I’ve got a friend who I met at primary school.
例 3)
He is the one whom she told to go away.
👉 He is the one who she told to go away.
*もう一度言っておきますが、はじめのセクションで説明した「主語」の役割をする “who” を省略するのはNGです。
関係代名詞 “whose” は、所有格に使われる
それでは最後に “whose” をやっつけてしまいます。
イントロでも記述しましたが、
「所有」をあらわす ”whose” は、「人」以外にも用いることができる関係代名詞です。
と言うわけで、さっそくその用法を見ていきます。
まずは「人」の「所有」から。
「人」の「所有」を表す
関係代名詞 ”whose” は、1番目 (メイン) の文章の中で話されている「人」と、2番目の文章の「所有格」(〜の) が一致した際に、2番目の文章のアタマに「所有格」の代わりに配置することによって、文章をつなげることができます。
例 1)
That’s the mom.
+
Her daughter has won the gold medal in figure skating.
👉 That’s the mom whose daughter has won the gold medal in figure skating.
「あれがそのオカンだ。」
+
「彼女の娘はフィギアスケートで金メダルを獲ったことがある。」
👉 「あれが、フィギアスケートで金メダルを取ったことがある娘をもつオカンだ。」
例 2)
She is a doctor.
+
Her younger sister is also a doctor.
👉 She is a doctor whose younger sister is also a doctor.
「彼女は医者だ。」
+
「彼女の妹もまた医者である。」
👉 「彼女は、医者である妹を持つ医者である。」
(ちょっとややこしい文章… ゴメン。)w
例 3.)
I know the person.
+
His uncle has got a big tattoo of “DORAEMON” on his back.
👉 I know the person whose uncle has got a big tattoo of “DORAEMON” on his back.
「私はその人を知っている。」
+
「彼のおじさんは、背中にでかい『ドラえもん』の刺青を入れている。」
👉 「私は、背中にでかい『ドラえもん』の刺青を入れているおじさんを持つその人を知っている。」
とまぁ、こんな感じになります。
簡単に言ってしまえば、
“his” とか “her” などの「代名詞」にとって代わって “whose” が用いられる
ってことになります。
「物」の「所有」を表す場合も “whose” が使える!!!
はい。
コイツですね、問題児は。
「物」が「物」に所属している
👇
「物」が「物」を所有している
と言う感覚ですかね。
スピーキングとなると、慣れるまでは少し違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこはたくさんしゃべって使い倒していくのみです。
手順は先ほどの「人」の場合と、全く同じです。
例 1)
I’ve got an electric guitar.
+
Its body is made from maple.
👉 I’ve got an electric guitar whose body is made from maple.
「僕はエレキギターを1本持っている。」
+
「それはカエデの木から作られている。」
👉 「僕はカエデの木から作られているエレキギターを1本持っている。」
例 2)
I’ve got a dog.
+
Its tail is extremely long.
👉 I’ve got a dog whose tail is extremely long.
「わたしは犬を一匹飼っている。」
+
「そいつの尻尾は、とてつもなく長い。」
👉 「わたしは、とてつもなく長い尻尾を持つ犬を一匹飼っている。」
(犬猫は生き「物」と言うことで “it” 扱いです。というわけでその所有格は “its” となります。)
例 3.)
I’ve done a poo.
+
Its colour was not quite normal.
👉 I’ve done a poo whose colour was not quite normal.
「私はウンコをしました。」
+
「その色は通常のものとは、かなり異なったものでした。」
👉 「私は、通常のものとは、かなり異なった色をしたウンコをしました。」
ごめんなさい。ちょっとキタナかったですね。
ちなみに YouTubeで、”I’ve done a poo” っていう、しょーもないビデオクリップがありますが、リスニングの勉強にはなるかもしれません。w
以上の例文から、
「物」の代名詞ってことで、「人」の場合の “his” や “her” に代わって、 “its” が使われているのを確認することができます。
余談になりますが、自分は基本的に必要に迫られないと勉強しないタチなんで、この用法のことを知ったのも、恥ずかしながらイギリスに渡ってきてから。
キッカケはと言うと、むかし、僕が英語で書いたものを同僚のイギリス人に添削してもらったところ、(所有格として)「物」にかかってる “which” が “whose” に書き直されて返ってきて…
「おいオマエ、ネイティブのくせして、この間違いはアカンやろ?」
とチャレンジしたところ、ガツンと敗北に終わった (丁寧に教えてくれました。w) と言う恥ずかしい経験によるものです。
ハハハ…
と言うわけで、今回の記事のポイントは、
「物」の「所有」を表す場合も “whose” が使える!
ってことでした。
ガンガン使ってモノにしていきましょう。
それではまた。
コンカズ
*この記事の英語ヴァージョンは 👉 こちらから