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【分詞構文】完了形と否定形を覚える!《英語汁 第24号》

どうも コンカズ (@konkazuk) です 。

前回の記事《英語汁第23号》では分詞構文の基本的なパターンや作り方に触れました。

そこで今回は、完了形を伴った分詞構文、そして否定を含んだ分詞構文を見ていきます。

知識がうろ覚えだと、基本的な分詞構文の作り方と完了形の作り方を頭の中で混同させてしまいがちですよね。


今回の記事の例文を追っていけば、完了形をしっかりと刻み込むことができるので、他のタイプの分詞構文との違いが明確になり、頭の中をスッキリさせることができるはずです。


と言うわけで、さっそく見ていきましょう!✨

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完了形の分詞構文

image by nick fewings


分詞構文のカタチにできる典型的な文章は、基本…

A (〜の時/〜すれば/〜だけど/〜なので),  B (〜する/〜だ/〜じゃない)。


のような構造 (AとBの主語が同じ) を持っていて、まず前半のAの部分の接続詞と主語を省き、動詞をいじって分詞構文のカタチにし、それが結論であるBの部分に副詞の役割を持ってかかってくる、という流れです。


完了形の分詞構文をつくる場合も、このストラクチャーでオッケーなわけですが、ここでは時制が絡んできます。

完了形分詞構文のつくり方

image by jan gottweiss

完了形ではじまる分詞構文 (Having+過去分詞)のカタチからはじまる場合、結論から言えば、

分詞構文となるAの部分の時制の方が、結論を表すBの部分よりも古い(後に起こっている)


というのが原則です。

これを例文を見て確かめていきます。

As I forgot to bring my lunch, I’m now eating this snack bar that my friend offered me.
「弁当を持ってくるのを忘れたので、友達がくれたこのスナックバーでいま腹を満たしているところだ。」


接続詞の ”As” を含む太字の部分の出来事は、友達がくれたスナックバーで腹を満たしている時点よりも前に起こっていることなので、

① 接続詞 + 主語 を前半の句から削除して

As I forgot to bring my lunch, I am now eating this snack bar that my friend offered me.

👉 forgot to bring my lunch, I am now eating this snack bar that my friend offered me.


と、した後

② 文頭に来ている動詞を、完了形である“Having+過去分詞”のカタチに変形させて…

Forgot to bring my lunch, I am now eating this snack bar that my friend offered me.

👉 Having forgotten to bring my lunch, I am now eating this snack bar that my friend offered me.

となり、完了形分詞構文のできあがりです。




次の例文いきます。

Because the washing had dried, it was put away.
「その洗濯物は乾いてしまっていたので、片付けられた。」


ここでも洗濯物が、後半の「片付けられた」よりも前に、前半の「乾いてしまっていた」という事実が起こっているので、

① 接続詞 + 主語 を前半の句から削除して

Because the washing had dried, it was put away.

👉 had dried, it was put away.


② 続いて文頭に来ている動詞を、完了形である“Having+過去分詞”のカタチに変形させて…


Had dried, it was put away.

👉 Having dried, it was put away.


前後関係がない単発の文章で意味がわからなくなってしまうのであれば、後半の主語 “it” の代わりにすでに削除してしまった主語をもう一度もってきて…

👉 Having dried, the washing was put away.


としてもいいですね。


Because she has experienced so many similar situations, she can deal with it calmly.
「似たような場面を何度も経験してきているので、彼女はそれに対して落ち着いて対処することができる。」


はい。

この例文では前半の部分が現在完了、後半の部分が現在形となっています。

現在完了は過去の部分も含んでいるので、現在形よりも古い時制と見なすことができます。


よってここでも…


① 接続詞 + 主語 を前半の句から削除して

Because she has experienced so many similar situations, she can deal with it calmly.

👉 has experienced so many similar situations, she can deal with it calmly.



② 文頭に来ている完了形を、“Having+過去分詞”のカタチに変形させて…

Has experienced so many similar situations, she can deal with it calmly.

👉 Having experienced so many similar situations, she can deal with it calmly.

となります。


Though I have been learning English for more than 10 years, I still bump into so many new vocabularies.
「私はもう10年以上英語を勉強しているのだが、いまだにたくさんの新しいボキャブラリーに遭遇する。」


先ほどの例の前半の現在完了が、現在完了進行形に変わっただけですね。

よってこれも…


① 接続詞 + 主語 を文章から削除して

Though I have been learning English for more than 10 years, I still bump into so many new vocabularies.

👉 have been learning English for more than 10 years, I still bump into so many new vocabularies.

② 続いて文頭に来ている完了形を、“Having+過去分詞”のカタチに変形させて…

Have been learning English for more than 10 years, I still bump into so many new vocabularies.

👉 Having been learning English for more than 10 years, I still bump into so many new vocabularies.

とすることができます。

完了形分詞構文? それともAfterを使う…?

image by Carlos Fernando Bendfeldt


完了形分詞構文は、


前半の分詞構文となる部分の時制の方が、結論となる後半の部分よりも古い場合に適用される


と述べました。

ところが順番というのは、“After” を持ってくることではっきりさせることもできるので、完了形を使わずに表現できるケースもでてきます。



例えば、完了形が使われている分詞構文を含む

Having finished my homework, I went to bed. 


という文章は

After finishing my homework, I went to bed. 


と表現することも可能です。



この場合は、もとの文章

After I finished my homework, I went to bed. 

 (本来なら「過去完了形」“had finished” で表現されるべきところが、接続詞 “After” が入ることによって順番が明確になるため、“had” が省略されてしまっている。) の、”I finished” の部分だけを分詞構文(主語のを省いて, 過去形の “finished” を現在分詞に)に変えて、

After finishing my homework, I went to bed.

という形になったものです。

文法的には、”After having finished my homework” と言えないわけではないのですが、少々くどくなるため、ほぼ使われることはありません。


ついでに言えば、物事の起こった順序や原因などを強調、または明確にするために、基本的にはどんな前置詞も分詞の前に持ってくることが可能です。


いくつか例文をあげておきますと…

Since leaving my hometown, I haven’t got in touch with my old friends.
「故郷を離れて以来、私は旧友と連絡をとっていない。」

Before boarding the aeroplane, he took painkillers.
「飛行機に乗り込む前に、彼は痛み止めを飲んだ。」

Without knowing what to say, he only smiled and left the room.
「何を言っていいかわからなかったので、彼はただニコッとして部屋を出た。」


といった感じになります。


「否定」の分詞構文

image by Sandra Starke

さぁ、ここまでは「肯定」の分詞構文を解説してきたわけですが、ここからは「否定」のカタチを持った分詞構文を作っていきます。

例文を使って解説していく前に、ちょっとここで簡単なおさらい。


分詞構文に書き換えられる文は、基本として…

  • コンマによって分けられる文章の、前の句と後ろの句の主語が同じ
  • 文章に接続詞があるもの



でしたよね。

これらをまず心に留めて置いたところで、例文を見ていきます。

As I don’t have a bottle opener, I am using my house key to open this bottle.
「僕は栓抜きを持っていないので、家の鍵を使ってこのボトルを開けているところだ。」


まずは肯定文の時と同じように…

接続詞 + 主語 を文章から削除します。

As I don’t have a bottle opener, I am using my house key to open this bottle.

👉 don’t have a bottle opener, I am using my house key to open this bottle.




② 続いて ”do” を取り除き、文頭に Not (または Never) をつけた後、動詞を現在分詞 (-ing) の形にして


Don’t have a bottle opener, I am using my house key to open this bottle.

👉 Not having a bottle opener, I am using my house key to open this bottle.


完成です。



次の例文いってみましょう。

Though she didn’t feel well, she went to work.
「彼女は調子が良くなかったけど、仕事に行った。」


ここでも先ほどの例と同じように、まずは…

接続詞 + 主語 を文章から削除します。

Though she didn’t feel well, she went to work.

👉 didn’t feel well, she went to work.


② “did”を取り除き、文頭に Not (または Never) をつけた後、動詞を現在分詞 (-ing) の形にして完成です。

Didn’t feel well, she went to work.

👉 Not feeling well, she went to work.




さらにもう一つ。

Because I didn’t know the meaning of it, I googled it with my phone.
「私はその意味を知らなかったので、ケータイでググった。」



接続詞 + 主語 を文章から削除して…

Because I didn’t know the meaning of it, I googled it with my phone.

👉 didn’t know the meaning of it, I googled it with my phone.



② did も取り除き、文頭に Not (または Never) をつけた後、動詞を現在分詞 (-ing) の形にして…


Didn’t know the meaning of it, I googled it with my phone.

👉 Not knowing the meaning of it, I googled it with my phone.


完成となります。

続いては、前半の文章の出来事が、メインの文章の出来事よりも前に起こっている場合…

Since the paint on the wall hasn’t dried yet, it will be ruined if someone touches.
「まだ壁のペイントは乾いていないので、もし誰かが触ると台無しになる。」


いままでと同じように、まずは


接続詞 + 主語 を文章から削除して…


Since the paint on the wall hasn’t dried yet, it will be ruined if someone touches.

👉 hasn’t dried yet, it will be ruined if someone touches.


② “has” を取り除き、文頭に Not (または Never) をつけた後、動詞を”having+過去分詞”の形にして完成です。

Hasn’t dried yet, it will be ruined if someone touches.

👉 Not having dried yet, it will be ruined if someone touches.



次の例文いきます。

Though I hadn’t finished my task, I was told to go.
「私は仕事を終えていなかったが、帰ってもいいと言われた。」



接続詞 + 主語 を文章から削除して…

Though I hadn’t finished my task, I was told to go.

👉 hadn’t finished my task, I was told to go.



② “had” も取り除き、文頭に Not (または Never) をつけた後、動詞を”having+過去分詞”の形にして…


Hadn’t finished my task, I was told to go.

👉 Not having finished my task, I was told to go.

完成です。


ついでに、Neverを使った例も見ておきましょう。

Because I have never gone skiing, I’m so excited.
「私はスキーに今まで一度も行ったことがないので、超ワクワクしています。」



接続詞 + 主語 を文章から削除して…

Because I have never gone skiing, I’m so excited.

👉 have never gone skiing,I’m so excited.

② “have” も取り除き、文頭に”Never”を持ってきた後、動詞を”having+過去分詞”の形にして…

Have never gone skiing, I’m so excited.

👉 Never having gone skiing, I’m so excited.

と、なります。

まとめ

image by Simone Hutch

というわけで、今回の記事では、分詞構文を完了形のカタチで作る時のやり方、分詞構文の否定文のやり方を解説しました。


重要事項をまとめておきますと…

  • 通常の分詞構文が、コンマをはさんだ文章の前半と後半の時制が同じ時に適用されるのに対し、完了形の分詞構文は、文章の前半の時制が後半の時制よりも古い場合に適用される。
  • 現在完了は過去の部分も含んでいるため、現在形よりも古い時制と見なされる。
  • 物事の起こった順序などを強調する際には、前置詞を分詞の前に持ってくることが可能で、この場合「現在分詞(-ing)」を用いた分詞構文が適用される。
  • 否定文の分詞構文は、最初の句の接続詞と主語を取り除いた後、”Not” (または”Never”) を文頭に持ってきて、前後の時制が同じであれば動詞を「現在分詞(-ing)」に、前半の時制の方が古かったら「having+過去分詞」。



と、なります。

スピーキングにはあまり使われない分詞構文ですが、小説やアカデミックな書物の中では、頻繁に使われる表現です。

この記事を読んだ後、みなさんが書物などを読んでる際に、「あぁ、このカタチは、コレやな。」と、ピンときたのならウレシイかぎりです。

それではまた。

コンカズ

*この記事の英語ヴァージョンは 👉 こちらから

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