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“Seaspiracy” 上映会レポート|海の危機と持続可能な未来を考える



どうも。コンカズ (@konkazuk) と申します。



2日ほど前、ハックニーのダルストンという地域で、カミさんと一緒に緑の党のニュースレター配りを手伝ってきました。

その後、まだタスクに慣れていない僕らに付き添ってくれた党員のライナーさんとカフェで話す機会があったのですが、そこでアーティストのカミさんが海の環境問題に関連した作品を制作していることを話すと、ライナーさんは「ストーク・ニューイントンのセント・ポール教会で、ドキュメンタリー映画 Seaspiracy の上映会とディスカッションがあるよ」と教えてくれました。



イベント当日、僕は仕事が夜9時までだったため、半ば参加をあきらめていましたが、幸いにも8時半に抜け出すことができたので、自転車をブッ飛ばしてハックニーに戻り、なんとかディスカッションの時間に飛び込むことができました。


パネルディスカッションの顔ぶれ

ディスカッションに約10分過ぎで滑りこむと、ライナーさんもこの“Sustainable Hackney”によるイベントを手伝っていました。



今回ゲストとして呼ばれてきた人たちは、上の写真で左から

レイチェル・ディングリーさん、
ファジレット・カーンさん、
ジェームズ・モリスさん


の3人。


レイチェル・ディングリーさんは、海洋保護団体「シー・シェパード」のメンバー。

映画 Seaspiracyのワンシーンでは、アフリカの海で規則を無視して乱獲を続ける漁船を取り締まる人々の姿が描かれていましたが、シー・シェパードはまさにその最前線で防衛活動を行っている団体です。


ファジレット・カーンさんは、GreenSeas Trust を立ち上げた人で、海に流入するプラスチック汚染を減らすプロジェクトに取り組んでいるそうです。


ジェームズ・モリスさんは、ブルー・マリン財団のプロジェクトマネージャー。

ブルー・マリン財団は、昨年僕が読んだ本 Rewilding the Sea の著者であるチャールズ・クローバーさんが立ち上げた海洋保護を専門とする主要な慈善団体なので、個人的にジェームズさんに会えたのは嬉しかったです。

気になったのは、

海洋科学者が海のエコシステムを維持するために「これ以上の量の魚を獲るのは危険ですよ」と、具体的な数字を提示しているにもかかわらず、政府はそれを大きく上回る漁獲を許可し続け、水産業界にその権限を15年近く与え続けているという事実。



ブルー・マリン財団はこれに関して政府へのロビー活動を続けてきましたが、ついに我慢の限界に達し、法廷で争うことを決めたそうです。



映画 “Seaspiracy” では、現在の海の魚の減少という深刻な問題に対する解決策として、「私たち消費者が魚を食べるのをやめる」ことが言われていました。


しかし、それとは別に、ディスカッションでは、大手の海産企業が獲った魚ではなく、地元の漁師が獲った魚を選ぶことが、私たちが地域経済を支えることにもつながる重要な点だと述べられていました。

参加者の人数の少なさから感じたこと

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イベントの頭から参加していたカミさんによると、映画の上映会のときにはもう少し人がいたようですが、それにしても、全体的に見て若者がまったくいなかったことと、参加者の少なさに強い危機感を覚えました。

一瞬、

「誰もこのヤバい事実に興味を示さないのか?」

と怒りさえ感じましたが、よく考えてみると、そんな僕自身も海の問題については、ほんの最近までプラスチック汚染や温暖化による海洋酸性化について表面的に知っていただけで、チャールズ・クローバーさんの書籍を読んだり、映画 Seaspiracy を観るまでは、乱獲によって海の中で魚の数がここまで減っている事実すら知りませんでした。


というわけで、個人的には、この超ヤバい現実を世界中の人が知ることが何よりも大切だと感じましたし、これは専門家だけに任せる問題ではなく、一人ひとりが自分の問題として認識すべきものだと、強く実感しました。



最後に、ゲストのジェームズ・モリスさんと話をしたのですが、あと数ヶ月後にブルー・マリン財団から海洋環境に関する新しい映画が発表されるそうです。

この “Seaspiracy” とともに、この新作映画の上映を通じて、より多くの人が海の現状に関心を持ち、迫りつつある「海の死」を食い止めるきっかけになることを期待します。



それではまた。

コンカズ

*この記事の英語ヴァージョンはこちらから
👉 St. Paul’s Church Hackney: Seaspiracy Film Screening and Ocean Sustainability Discussion

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