【イギリス国家のしくみを簡潔に説明】

England

Blog 009 (日本語/Japanese)

こんにちは、コンカズです。

あなたが海外に住んでいる、あるいはそうでなくても、

ある国の人と話す機会があった時に、

その人の国の成り立ちや文化の知識があるかないかが、

会話の切り口を作れるか、

又はその国の人たちの会話の輪に混じれるかどうかの要となってきます。

photo by Alexis Brown

イギリスは、パンデミックの中でのブレクジット達成後、

2021年も半ばに入ったところでジワジワとその影響が見えてくる中、

今後の国の形態がどう変わっていくのかは

興味深いところですよね。

ということで、この辺りで少し現在のイギリスの国家の仕組みを復習してみましょう。

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イギリスの君主制度

まずイギリスには王様(現在は女王エリザベス2世)がいるので、

アメリカやロシア、ドイツなどの

共和 (republic / 王様を置かない国)

に対して、

君主制 (monarchy) 

と呼ばれます。

photo by Annie Sprats

君主制 (王様制) の国家と言うと…

みなさん歴史の教科書で習ったように

王様の子孫が代々特定の地位や財産を承継して、

次第にダラけて贅沢三昧の生活になったあげく、

それを補うために国民に重税を課して、

しまいには生活が苦しくなったみんなで

アイツをやっつけろー!!!

ってなイメージがあると思います。

from wiki image

第一次世界大戦の後ぐらいから、

何々帝国みたいなのが次第に消えてゆき、

現在共和国の体制をとっている国がたくさん存在している事実と比べてみると、

若い世代の人達から見たら、王様がいる国なんて

21世紀にもなって何やら古臭いやら、

怪しいなどの印象を受けるかもしれません。

photo by Liza Pooor

(日本にも天皇さんがいますが…。)

…が、これが意外にうまくバランスが取れているみたいで、

この国イギリスでは民主主義のメンツは、

とりあえずはいまだに保たれています。

これは、君主制は君主制でもイギリスでは

『国王は君臨すれども支配せず』

というカタチの議会政治、

立憲君主制(constitutional monarchy) をとってきているからです。

ちなみに、日本の天皇が、 

“日本国と日本国民の象徴”(日本国憲法第一条)とされて、

政治の外側に立っている点が、

イギリスの立憲君主制の形にそっくりなのは、

第二次世界大戦後に日本を占領・管理するために東京に設置されたGHQ 

(General Headquaters  / 連合国の最高司令官総司令部) 

が日本の天皇制の戦後処理をどうするかってことになった時に、

イギリスの立憲君主制の形を範として残していくべきでは、

と言うことになったのが理由です。

…ということで現在のイギリスの国王(女王エリザベス2世)は

国の親分ってことに変わりはありませんが、

政治的な力は持っていません。

イギリスで最も強い権力を持つ政府 (Government) の頭は

総理大臣Prime Minister・現在は保守党出身ののボリスジョンソンさん ・Boris Johnson

であって、政治的な決断はすべて議会 (Parliament) の中で政府によって成されます。

photo by Ana Gic

ただ、女王さんは常に政治の外にいるわけですが、

総選挙の後に選ばれた総理大臣が女王さんを訪問する際に、

”はじめまして、よくいらっしゃいましたね。それでは私の名の元に政府を作ってくださいねっ❤️。” 

と言われるので、カタチとしては女王様の政府 『Her Majesty’s government』と呼ばれるわけです。

総理大臣と女王さんは週1ペースでミーティングを行って、

今現在社会で起こっている問題やこれからの課題について話し合いをするわけですが、

その内容については“極秘”と言うことで公開はされません。

イギリス政府の仕組み

総理大臣は任期中、“10 Downing Street”

photo by Jordhan Madec

(よくニュースとかで画面に出てきますよね。) に住み込み、内閣の大臣達からの助けを借りながら、政府を引っぱっていきます。

総理大臣は、自分が総理大臣に選ばれた後、

まずは内閣 (Cabinet) のメンバーを決めなければなりません。

内閣は、総理大臣自身を含めて21人の内閣大臣(政府の先任者から選出)によって構成されます。

そしてその中身は、主なところだと…

財務大臣 (Chancellor of Exchequer) {あるいは財務省 (Treasury)} * イギリスの経済面を担当

外務大臣 (Foreign Secretary) * 世界各国との友好関係の保持

内務大臣 (Home Secretary) * 入国管理、移民問題、国内安全の保持

保健社会福祉大臣 (Secretary of state for Health and Social Care) * 保健および社会保障政策、国民保健サービス(NHS)の業務 

(今パンデミックなんで、

ここの保健大臣のMatt Hancockさん、

よくニュースで見かけますよね。

なんて書いてたらすぐに辞任。w

今はSajid Javidって人が

新しく就いてます。 )

などがあります。

時にこれら内閣の大臣達は、

総理大臣の判断によって、

ある部署から違う部署に移されたり、

また仕事のパフォーマンスがヘボかった場合には、

最悪クビにさせられることもあります。

(ちなみにこれは“Cabinet reshuffle”(キャビネット・シャッフル)と呼ばれます。

日本で言うところの“内閣改造”ですね。)

イギリスの議会の仕組み

イギリスの議会 (Parliament) は…

上院  ( House of Lords ) 

下院  ( House of Commons ) 

君主 / 女王 ( Monarch ) 

によって構成され、ウェストミンスター宮殿

photo by Deniz Funchidzhiev

 (Palace of Westminster / 公式にはthe “Houses of Parliament”, 日本でいう国会議事堂 )

で開かれます。

( ちなみに日本やスェーデン、デンマークなどの議会は the Diet (ダイエット)、アメリカや南米・中米共和国の議会は Congress (コングレス)、と呼ばれます。) 

House of Commons / 下院義院(庶民院)

The “House of Commons” / 下院議院は

650人の議員 (Members of Parliament / MPs) によって構成されます。

イギリスは650の選挙区 (Constituency)から成り、

5年に一度 (または議会の解散後) にひらかれる下院議員総選挙(General election)において、

選挙権 (right to vote) を登録した国民は、

自分が住んでいる選挙区から議員になるために出馬する

何人かの立候補者たち (Candidate(s)) の中から、

いちばん自分の考えが反映されていると思われる立候補者を選んで

投票 (vote) することができます。

例外はありますが、たいていの議員立候補者は、何らかの政党 (Political party) に属しています。

よく知られている政党を (左翼的な党から右翼的な党の順に) 例に挙げてみると…

Green Party ( 環境保護・みどりの党 )

Labour Party ( 労働党 )

Liberal Democrats ( 自由民主党 )

Conservative Party ( 保守党・Tory (トーリー) とも呼ばれる ) 

UKIP ( UK Independence party / イギリスはEUから離脱すべきだと国民を説得するために立ち上げられた政党 )

など。

あと他にもイングランド以外の国 (スコットランド、北アイルランド、そしてウェールズ) から、

その国の政党・National Party (国民党)ってのもあります。

選挙の結果、650席あるなかで、

最終的に最も多数の席を占めることができた政党

 ( 現時点では保守党 ) が選挙の勝者・与党 (Ruling party)となって政府を立ち上げ、

その政党のリーダーが総理大臣となります。

一方で、2番目に多数の席を占めた政党は Opposition 

(日本でいう野党・現時点でそれに当たるのは労働党)と呼ばれ、

Shadow Cabinet (影の内閣) を立ち上げて、

対立する与党であるオモテの内閣の活動を批判したり、問い詰めたりして挑んでいきます。

ここで民主主義のバランスが保たれているわけですね。

House of Lords / 上院議院(貴族院)

イギリス議会の第二の議院は “House of Lords” / 上院議院です。

上院議院はおよそ800人のメンバー

(総理大臣の助言をもとにして、女王から選出される)

によって構成され、みなさんそれぞれがあらゆる地位、階層の出身です。

メンバーは、ビジネスから法律、科学、教育、文化、スポーツ、公共サービスなどなど、

それこそいろんな分野で成功して活躍している人達で、自らの深い知識や経験などを用いて、イギリス国民全体に関わる問題を検討していきます。

House of Lords (貴族院) の役割としては、

政党政治で国を動かしているHouse of Commons (庶民院) が暴走していたら、

ストップをかけ、つまずいていたらサポートするという感じです。

どちらかの院が決議した事柄に対しては、必ずもう片方の院の承認が必要となります。

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