英語汁 / Eigo-jiru

イギリス英語とアメリカ英語は、自分が将来どっちの英語に深く関わるかを考慮して、学ぶ方を決める? 《英語汁 第1号》

こんにちは、コンカズ(@konkazuk) です。

今回の記事では、イギリス英語とアメリカ英語の違い、特に英単語の違いについて触れています。(尚、自分はロンドン在住なんで、申し訳ありませんが、かなりイギリス主体の記事となっております。)



さて、将来的に英語でコミュニケーションをはかる仕事に就こうと思案している方は、とりあえずは自分がこれからどっち寄りの英語に関わっていくかを考慮して単語を覚えていったほうが効果的かと思われます。

最終的にはイギリス英語もアメリカ英語も両方覚えなければなりませんが、はじめは、自分が実際に口に出して使う方にフォーカスしていくほうが、スピーキングをマスターする上でムダがありません。

というわけで、見ていきま。

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イギリス英語とアメリカ英語で使われるボキャブラリーの違い


とりあえずは、違いをサラッと並べてみました。面白い発見がきっとあると思います。✨

エッグプラント… タマゴ植物??? コゥジェ〜トゥ ???

とりあえず、野菜からいっときましょうか…


自分は、アメリカに住んだことがないのでアメリカのことはわかりませんが、イギリスで 「なす」のことを 「エッグプラント」 と言ってもまず通じません。

なす」 は オーバジン [əʊbəʒiːn]で通ってます。



ついでに野菜の中からもう1つ。


日本でいう 「ズッキーニ」 も、イギリスでは、スーパーやグローサリーにレギュラーで並んでいるポピュラーな野菜のうちの1つです。

が、こちらでは

コゥジェット [ kɔːˈʒet]


と呼ばれます。



「ズッキーニ」って呼んでる人にはイギリスで出会ったことないですね。


ズッキーニ 

courgette 🇬🇧  zucchini 🇺🇸    

なす  

aubergine 🇬🇧  eggplant 🇺🇸  

ポテトチップス

image by mustafa bashari

続いては「ポテトチップス」と「フレンチフライ」。


もしあなたがイギリスに来て間もないのであれば、この2つに慣れるまでに少し時間がかかると思います。w

日本やアメリカで言う「ポテトチップス」はこちらでは “crisps” (クリスプス)、そしてマクドナルドなんかでお馴染みの「フレンチフライ」は、”chips” (チップス) となります。


ポテトチップス  

crisps 🇬🇧  potato chips 🇺🇸  

フライドポテト 

chips 🇬🇧  French fries 🇺🇸 

エレベーター

image by Waldemar

これも、はじめはアメリカ英語になれ親しんでいる日本人にとっては、「おっ!」て思うかもしれないですね。


もちろん “elevator” でも通じますが、イギリスでは、

lift” (リフト)

で通ってます。

エレベーター 

lift 🇬🇧  elevator 🇺🇸    

地下鉄

image by Pau Casals

地下鉄」もアメリカとイギリスでは違う単語が使われています。

アメリカで「地下鉄」にあたる単語は ”subway“、そんでもって、イギリスでは2種類 “tube“と “underground” がそれにあたります。


個人的には、日本にいた時に「地下鉄」は英語で “metro” やと思ってましたが、実はこの単語、イギリス英語でもアメリカ英語でもなく、フランスをはじめとするいろんな国で「地下鉄」をさす言葉として使われているようです。(なお、メトロの語源は、イギリスの地下鉄「メトロポリタンライン」からきています。)

地下鉄 

tube/underground 🇬🇧 subway 🇺🇸  

takeout

image by Emmy Smith

takeout ” はおそらく普通に日本で使われてる言葉ですよね。アメリカ英語です。

イギリスでは “takeaway” になります。


お持ち帰り 

takeaway 🇬🇧 takeout 🇺🇸

酒屋

image by Andreas-M

酒屋」を意味するこの “off-license” というボキャブラリーはイギリス特有です。

アメリカ英語の ”liquor store” (ちなみにこれは僕が最後にやってたバンドの名前!)は、名前そのまんまですが、イギリス英語の “off-license” は、馴染みのない方にとっては「はぁ?何それ?」って感じになると思います。


実はこれ…

ライセンスが 「オン」やったら「飲むためのライセンスがある」ってことです。
つまりは「パブ」や「バー」のことを指します。
反対にライセンスが「オフ」の場合は「飲むためのライセンスが下りてない」ってこと。つまり、酒は売られているけど、その場で飲む許可は下りてませんよ。持ち帰ってから飲んでくださいよ、ってことです。


その場所にアルコールが飲める許可が下りてるか、そうでないか?ってことなんです。




その場で飲んではいけませんよ、っていうだけで、通常オフライセンスにはアルコール類意外にも、野菜からスナックからトイレットペーパーまで、なんでも売ってます。

酒屋

off-license 🇬🇧 liquor store 🇺🇸 

交通関係

image by Erwan Hesry

僕は車には乗らないので、この辺のボキャブラリーとはけっこう無縁なのですが、それでもニュースはぼちぼち見てるんで、聞き慣れている単語 “petrol” (ガソリン)が、アメリカ英語だと “gas” になってしまうのは、ちょっと違和感ありますかね。


ちなみに、ローリングストーンズが、70年代に出したカッコイイアルバムに ”Exile On Main St.” ってのがあるから、正直言うと、ちょっと前まで僕は ”メインストリート” はイギリス英語や思ってました。

オートバイ 

motorbike 🇬🇧  motorcycle 🇺🇸  

高速道路 

motorway 🇬🇧  highway 🇺🇸 

通り 

high street 🇬🇧 main street 🇺🇸

ガソリン 

petrol 🇬🇧 gas 🇺🇸

飛行機  

aeroplane 🇬🇧  airplane 🇺🇸  

ショッピングに関する???

image by charlesdeluvio

次の6つのボキャブラリーを「ショッピング」と無理やり関連付けてしまいましたが… お許しください。 w


ズボン」を「パンツ」と呼ぶのはすごくアメリカっぽいですね。ちなみにどちらを言う時も、ハサミを呼ぶ時と同じように、

‘a pair of pants’ や、 ‘a pair of trousers’ という感じで ‘a pair of‘ をつけて呼びます。



次に「」を表すボキャブラリーで “queue”が使われるのはイギリス特有となります。

[kjuː] と発音されることも覚えておきましょう。

発音とスペリングにギャップがあるので、昔「クエウエ」って感じでスペリングを記憶しましたが、これはちょっと我ながらヒドイですね。w


紙幣」もイギリスでは “note” で通ってるんで、アメリカ英語の “bill” は、個人的にはしっくりきません。

“bill” といえば、レストランなんかでお勘定を済ます際に、指でバッテンして “Bill please!” って使います。


ズボン 

trousers 🇬🇧  pants 🇺🇸     

運動靴 

 trainers 🇬🇧 sneakers 🇺🇸

洋服ダンス 

wardrobe 🇬🇧  closet 🇺🇸

列  

queue 🇬🇧  line 🇺🇸   

店員 

shop assistant 🇬🇧    salesclerk 🇺🇸

紙幣 

note 🇬🇧    bill 🇺🇸

オフィス系?

image by Rob Hampson

オフィス系って…  いや、このくくり方もヒドイもんです。w 


ケータイ電話」は、やはり日本では “cell phone” になるのでしょうか? (僕は日本にいた時ケータイ持ってなかった人なんで…w)

イギリスでは “mobile phone“、または単純に “mobile” で通ってます。



ゴミ」はイギリスでは、”rubbish“.


くだらない意見なんかも “rubbish” として取り扱われます。

ちなみに「ゴミ箱」は “rubbish bin” または単純に “bin“。アメリカ英語では “trash can” が主流。



ゴミに関連して、僕が個人的になかなか覚えられなかった英単語が「ちりとり」ですかね。



「あ〜… ちりとり、ってなんちゅうんやったっけ?」ってなったことある人、結構いると思います。


というわけで、これもついでに覚えておきましょう。



「ちりとり」は英語で “dustpan”です。


カタチ的に「フライパン」似てる、って感じで覚えておくと定着するかと思います。



「サラリーマン」って言葉があるんで、「給料」は日本人にとっては “salary” が馴染み深いと思いますが、

イギリス英語では、”wage“がよく使われます 。



携帯電話 

mobile phone 🇬🇧  cell phone 🇺🇸

消しゴム 

 rubber 🇬🇧  eraser 🇺🇸  

ゴミ 

rubbish 🇬🇧 garbage/trash 🇺🇸 

休暇 

holiday 🇬🇧 vacation 🇺🇸  

祝日 

bank holiday 🇬🇧 public holiday 🇺🇸  

給料 

wage 🇬🇧  salary 🇺🇸  

生活系

image by Paul Nylund


はい。建物の1階、2階。これは重要なポイントです。

イギリスでは地上の高さ (グランドレべル) を ”0” とみなすので、アメリカ英語の「2階」が、イギリス英語の「一階」にあたります。



イギリス 
ground floor, 1st floor, 2nd floor, 3rd floor…

アメリカ 
1st floor, 2nd floor, 3rd floor, 4th floor… 

ってな感じです。


「あの野郎」「この野郎」感が漂う

イギリス英語の “bloke” は、「野郎」の意。


アメリカ英語の “guy” のほうが、響きが爽やか。



サッカー」は、イギリスでは国を代表するスポーツです。


ところがこの地で “soccer” って言葉は、まず聞かないです。(外国人の口からは聞かれますが…)



football” で通っています。

アパート 

flat 🇬🇧  apartment 🇺🇸  

一階   

ground floor 🇬🇧  1st floor 🇺🇸

ばんそうこう 

plaster 🇬🇧  band-aid 🇺🇸

薬局 

pharmacy 🇬🇧  drugstore 🇺🇸 

小学校 

primary school 🇬🇧 elementary school 🇺🇸

クッキー  

biscuit 🇬🇧 cookie 🇺🇸   

男(野郎)

bloke 🇬🇧  guy 🇺🇸        

サッカー 

football 🇬🇧  soccer 🇺🇸

郵便系

image by Grooveland-Designs

ハハハ。二つしかありません。w

イギリスとアメリカで「ポストコード」と「ズィプコード」と、呼び方に違いがあることは覚えておいたほうがいいですね。

ちなみに微妙に話がズレますが、最近カミさんが香港に荷物を送る機会があって、香港には「郵便番号」がない、という衝撃の事実を知りました!


郵便  

post 🇬🇧 mail 🇺🇸  

郵便番号 

post code 🇬🇧  zip code 🇺🇸

季節系

image by Peggychoucair

Autumn Leaves… ジャズのスタンダード・ナンバーです。はい。w

“マイルス” と “キャノンボール” の演奏が有名ですが、個人的には “バーニー・ケッセル” (ギターリスト)のパフォーマンスが最高です。

 

 autumn 🇬🇧  fall 🇺🇸    

手荷物系

image by Nick Fewings

空の旅です。

手荷物 

luggage🇬🇧  baggage 🇺🇸 


とまぁ、こんな感じです。



こうやって見てみると、日本のカタカナは、ほとんどがアメリカ英語だということが理解できます。



「テイクアウェイ」、「ペトロル」、「チューブ」、「ウェイジ」なんか日本にいた頃は聞いたことなかったです。


まだまたくさん出てくるんだろうけど、僕の頭に今思い浮かぶ、よく知られているボキャブラリーはザッとこんな感じです。

発音について…

image by sigmund

イギリスに住んでいると、時々日本人に限らずアメリカ英語の発音が苦手だという人に出会うのですが、自分もどちらかと言えばそっちの方に入りますかね。

(Oops, いきなり敵作ってそう… w) 

ある一定の期間同じ場所に住んでいると、普段自分が接している物事が 「自分の中の標準」 と化して、何かヘンな地元根性みたいなものでも生まれてしまうのでしょうか?

僕の場合、イギリス英語とアメリカ英語の間で、一つの物や事に対して使われる単語の違いとかはあまり気にならないんだけど、単語のある限定された部分がアメリカ英語で発音された時の特有な響きに対して、イギリス英語の発音に慣れているためか、苦手信号が点滅します。(ゴメンなさい)


それは語尾の to の響きと er の響き、または tertor の響きです。

Water, Elevator, Calculator, Tomato の太字の部分ですね。


例えば ”Water” を例にとってみると、(カタカナ文字を使って、英語の発音を厳密に表記するのには限界がありますが…)

ブリティッシュな発音では、”T”を発音した


ヲーター

または時々”T”抜きで話す人(主にイーストロンドンの若者の間で)は


ヲーアー

となるわけですが、これがアメリカ英語になると…


ウァラァー

と聞こえます。

“T” の音をまたいでいる、という感じですかね。



テレビかどっかから、アメリカのアクセントで、

“See you later, alligator!”

なんてセリフが耳に入ってきたら、ちょっと厳しいです。w

僕にはどうも「母音に挟まれた “T” の音」と「舌を巻いた強い “R” の音」が組み合わされたところに、「何かすごく命令されているような感覚」というか、何かこう麻酔銃で撃たれたような… 

ごめんなさい… 

アッ… グアっ…  となって、原因はわかりませんが、何かがダメです。

(ポリエステルのシャツはやっぱりアカぁーーーーーんっ!)

先ほども述べたように、ある地域では “T” 抜きの発音が聞かれますが、基本的にイギリス英語では ”T” はしっかり発音されます。



英語と日本語では、かなり違いがありますが、この”T” (もちろん英語の”T”は無声音なんで、日本語の”タ・チ・ツ・テ・ト” の発音とも異なりますが…) がしっかり発音されるところに、僕はイギリス英語にすごく親しみを感じます。


日本語だったら、”わし” とか “キナイ” とか…

まぁ、すごく個人的な意見ですが… w

イギリス英語、アメリカ英語、最終的にはどっち?

image taken from Joe Mitsuya

イギリス英語とアメリカ英語のどっちを選ぶか?ってことに関してですが、結論から言わせてもらうと、英語に一生関わっていくのであれば、最終的には両方を学ぶ必要があります。


はじめは、自分の好みの国のアクセントに憧れたりするかもしれませんが、実際の所はイギリス、アメリカに限らず、英語にはかなりの数のアクセントが存在するため、それらをすべて理解する必要があります。



特にアメリカは非常に大きな国であるために、その人口の中から大勢の人がものを生み出します。


ヨーロッパに住んでいてイギリス英語に慣れていても、読みたい本をオーディオブックで聴く、見たい映画を見るとなると、必然的にアメリカのアクセントの作品に遭遇することになります。



さらに時代は変わり、たとえアメリカに住んでいなくても、アメリカの大学に入学し、オンラインで講義を受ける、なんて可能性も出てきます。



その逆も然りで、アメリカ英語だけ覚えていても、イギリスをはじめヨーロッパ圏の国の人たちが使う英単語、または英語のアクセント、さらにはアフリカ系、インド系、中国系… などなど… のアクセントを避けて通ることは、不可能です。

というわけで、はじめはイギリスかアメリカのアクセントをモデルにして英語を学ぶかもしれませんが、最終的にはいろんな国の英語アクセント、その国特有の語彙を吸収していく必要があると言えます。

image by Louis Hansel


というわけで、今回はこんな感じになります。

少しでも皆さんのお役に立ったのなら嬉しいです。


それではまた。

コンカズ

*この記事の英語ヴァージョンはこちらから
👉 British English vs American English 《Eigo-jiru vol.1》

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