どうも、コンカズ (@konkazuk) と申します。
「今年の猛暑はエルニーニョの影響?」みたいなことを耳にした事はないでしょうか?
僕の記憶では、この言葉は自分が気候変動に関心を持つずっと前から存在していて、「地球で時々起こる自然現象」みたいな感覚で、正直なところ気に留めたこともありませんでした。
ところが、気候変動が深刻化する中、あまりにもこの言葉が頻繁に目に入るようになってきたので、「これはきちんと理解しておいた方がいい」と思い、今回あらためて調べてみることにしました。
というわけで、この記事では、エルニーニョ現象とは何か、なぜ起こるのか、そして現在の気候危機とどのように関係しているのかを見ていきます。
エルニーニョ現象とは何か?

まずは、エルニーニョ現象がどのような現象なのかを簡単に見ていきます。
エルニーニョ現象とは、簡単にいうと…
太平洋の赤道付近の海面水温が平年よりも高くなって、世界中の気候に影響を与える自然現象
となります。
通常、赤道付近の太平洋では「貿易風」と呼ばれる風が東から西へ向かって吹いているのですが、この風によって暖かい海水は西太平洋へ押しやられます。
すると、南米沖では海面近くの海水が減るため、その空いたスペースを埋めるように海底近くの冷たい海水が上へと湧き上がってきます。
ところが、何らかの理由でこの貿易風が弱まると、暖かい海水を西へ押しやる力も弱くなるため、西大西洋に集まっていた暖かい海水が東へと戻り始めます。
その結果、東部から中部太平洋の海面水温が平年より高い状態となり、この状態が数か月以上続くと「エルニーニョ現象」と呼ばれるのです。
「海の水温が少し変わるくらいで、それがどないやっちゅーねん?」と思うかもしれません。
ところが、太平洋は地球上で最も大きな海です。その広大な海の水温が変化すると、大気の流れにも影響が及び、世界各地の気温や雨の降り方まで変わってきます。その結果、猛暑や豪雨、干ばつなどが起こりやすくなってしまうというわけなのです。
エルニーニョは海と大気の複雑な関係から生まれる

エルニーニョ現象は、単純に「海の温度が上がる」というだけの現象ではありません。その背景には、海と大気がお互いに影響し合う複雑な仕組みがあります。
太平洋の海面水温が変化すると、その上にある空気の温度や流れにも変化がでてきます。そして、その大気の変化は再び海の状態にも影響を与えます。
こうやって、海と大気があたかも会話をするように影響し合うことで、太平洋全体の状態が大きく変化するわけです。
この海洋と大気が連動した一連の変化は、ENSO(エルニーニョ・南方振動)と呼ばれています。ENSOには、太平洋赤道域の海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」だけでなく、逆に海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」も含まれています。
つまり、エルニーニョとラニーニャは正反対の現象ではありますが、どちらも太平洋を中心として起こる海と大気の変動サイクルの一部なのです。
しかしながら、地球の海と大気の動きは非常に複雑なため、エルニーニョがいつ起こり、またそれがどの程度の強さになるのかを完全に読み解く事は、今でも難しい課題となっています。
科学者たちは、少しでも早くその兆候を捉えようと現在でも奮闘中です。
今、世界で何が起こっているのか?

近年、エルニーニョ現象が世界的に注目されるようになった背景には、各地で記録的な暑さや異常気象が相次いでいることがあります。
2023年から2024年にかけて発生したエルニーニョでは、世界各地で非常に高い気温が観測され、猛暑だけでなく、大雨による洪水や深刻な干ばつなど、さまざまな影響が現れました。
しかし、現在の気候変化をエルニーニョだけで説明することはできません。
エルニーニョは数年ごとに起こる自然の変動ですが、気候変動は化石燃料の使用など、私たち人間の日々の活動によって長期的に地球全体の気温が上昇している現象です。
つまり、エルニーニョは一時的に気温を押し上げる要因の一つであると言うだけで、その背景にはすでに温暖化によって高くなった地球の平均気温があります。
「エルニーニョが発生したから暑い」というだけでは説明できないほど、世界の気温が高い水準に達していることです。
自然の変動であるエルニーニョと、人間の活動による気候変動。この2つが重なり合うことで、猛暑や干ばつ、豪雨による農業への打撃が深刻化し、今、世界の食料システムそのものが大きな試練に直面しているのです。
それではまた。
コンカズ
