life in the UK

Hackneyのリースホルダー問題とは?Dalstonで行われたKnowledge Hubイベントをレポート



どうも。コンカズ (@konkazuk) と申します。



最近、Green Party が主催する、問題を抱えているリースホルダーの人たちのための Q&A イベントがダルストンで行われたので、顔を出してきました。


「リースホルダー」という言葉自体は以前から知っていましたが、正直なところ、イベントに参加するまで、その意味をきちんと理解していなかったのが実情です。

(勝手に、家賃を払ってフラットを借りている人は、みんなリースホルダーだと思ってました。)


というわけで今回の記事は、地元で何が起こっているのかを知る良い機会でもあり、実のところ自分自身の勉強のために、知ったかぶりの顔で参加したイベントのレポートです。


リースホルダーとは何ぞや?

image by MinimumViablePhotographer

まず、「lease」という言葉ですが、日本語では


賃貸借契約
賃貸期間
借家権
使用権


などの意味になります。


日本では、土地と建物を完全に所有するのが一般的なため、「leasehold」という概念自体がそもそもあまり馴染みのないものではないでしょうか?


ところがイギリスでは、

フラット = leasehold

というのが、ごく普通で、ネイティブにとっては、ほぼ常識レベルの前提知識として扱われているようです。



って事は、家賃を払ってフラットをレントしている自分も、leaseholder なんやなと思いきや、実は全然違うらしい… 。




leaseholder とは、僕のような毎年契約を更新しているテナントとは違い

フラットを買っているが、完全所有というわけではなく、99年、125年、999年といった長期間の権利を持つ人のことを言い、土地や建物全体の所有者(freeholder)は別に存在する


という状態の人の事なんだそうです。


したがって、leaseholderと呼ばれる人たちは、家を所有しているように見えるけど、 freeholder には ground rent(土地代)と service charge(管理費)を払い続けなければならないという現実があるようです。


ダルストンのQ&Aで見えた、リースホルダーの現実

右からHackney Green PartyのRachelさん、Zoëさん、奥がAlastairさん。

当日、会場であるダルストンの Hackney Community Centre に到着すると、おなじみの Green Party の顔ぶれがセットアップを進めており、司会を務めるアントワネットさんと、参加者の質問に答えるプロフェッショナルたちが打ち合わせをしていました。


そうこうしている間に、あれよあれよという間に人が集まり、会場は一気に満員に。こうしてイベントはキックオフ。


トップバッターは、lease しているフラット(一軒家をいくつかに分けた建物)の建物のドアが壊れたまま1年間放ったらかしにされているのにもかかわらず、2年間でサービスチャージが2倍に膨れ上がり、これでは自分がフラットから出る際に買い手が見つからなくなってしまうという、厳しい状態を切り抜けたアンバーさん。

彼女は、Right to Manageを利用して、freeholder からマネージメントの権利をtake over した際の経験から、そのノウハウを語ってくれました。


続いては、Anthony Gold Solicitors からイアンさん。

彼は、freeholder から建物の管理権を引き継ぐことができる Right to manage と同じ査定のレベルで leaseholder が団結して freehold の権利を購入する “Collective Enfranchisement” という別の選択肢についても説明。これは、建物に対する完全なコントロールが得られると非常に強力な方法だそうです。

さらに、まだまだ検討段階のようですが、”Leasehold and Freehold Reform Act 2024″ という新しい法律の動きにも触れ、将来的に政府が延長権利を強化する可能性がある事、サービスチャージの論争を First-tier Tribunal に持ち込む際の注意点についても説明していました。


最後は、Leasehold Knowledge Partnership のマーティンさん。


彼は、さらに “Leasehold and Freehold Reform Act 2024” の内容を深く説明。


これまでは、First-tier Tribunal で勝つことができても、自分の弁護士費用を回収することができず、さらに freeholder 側が自分の弁護士費用を service charge に上乗せして請求することもあったので、leaseholder 側は常に不利な立場にありました。


ところが、2024年法では、freeholder が自分の訴訟費用を簡単に転嫁できないよう制限されるので、将来的には、勝てば費用を回収できる可能性が出てきたとのこと。

また、法廷では、自分の持っている証拠のほうが相手の証拠よりも正確であることを証明しなければならので、日頃から証拠を集めておくことが非常に重要だと言っていたのが印象的でした。


freeholder 側は、自分たちはプロフェッショナルであり、通常どおり正しいことをしているだけで、leaseholder 側は知識がなく複雑な内容を理解できていないために過剰反応しているにすぎない、という主張をすることが多いそうです。Tribunal ではその主張が通ってしまうケースも少なくないため、証拠集めが重要なカギとなるようです。

そして、その後は Q&A と流れていきました。


参加して感じたこと

今回のイベントは、今年5月に行われる区議会議員選挙にダルストン区から立候補しているレイチェルさんと、現職の区議会議員であるゾイさんが中心となって開催されたものでしたが、大勢の人たちが出席し、会場は大盛況でした。

地元住民のために、参加費無料でこのようなプロフェッショナルを招いたイベントを開催することは、困っている人たちにとってはすごく助かるだろうし、あらためて Green Party の人たちは、自分たちの党のためというよりも、市民の立場に立って行動する政党なのだと感じさせられました。


この2人がそろってダルストンの区議会議員になることができれば、地域住民にとっても非常に大きなベネフィットになるだろうと思います。



それではまた。

コンカズ

*この記事の英語ヴァージョンはこちらから
👉 Leaseholder Rights Explained: Inside the Green Party Q&A Event in Dalston

タイトルとURLをコピーしました